俺は夜勤の仕事をしている。

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俺は夜勤の仕事をしている。

毎日夕方5時に出勤し残業までこなし、退勤するのはだいたい朝の5時だ。
普通の仕事をしている人なら、仕事の後は居酒屋やBARへ繰り出し1日の疲れを
癒しに行くのだろうと思うが、夜勤だとそうもいかない。

この時間帯に営業しているお店はガソリンスタンドかコンビニだけ。
その日も駅前のコンビニでおにぎりと週刊誌を買って帰ろうと思っていた。

「こんな店あったか?」そのお店はひっそりと電気を付けていた。
看板を見ると『朝から遊べるキャバクラ』の文字。
営業時間は朝5時で開店から30分が経っているようだった。

この仕事を始める前はキャバクラが好きで、お気に入りの子がいたから、時々通ってもいた。
「こんな時間から開いてるお店かぁ、ちょっと怪しいな」と思いながらも、単純に好奇心に
勝てなかった。俺はお店のドアを開けた。

 

店内には先客が数人

仕事終わりと思われる男性客が

店内に入るとこんな時間にも拘わらずお客さんがちらほら。
きょろきょろ見回すと、ホストやキャバクラのボーイのような恰好の男だった。
なるほど、彼らも仕事終わりなのだろう。静かにお酒を楽しんでいるようだった。

「いらっしゃいませ、初めてですよね」
そう言って席に着いたのは、20代前半くらいの女の子だった。
ガッツリ化粧というよりはナチュラルメイクで、普通の大学生のようだ。

「水割りで大丈夫ですか?」
そう聞かれたので、俺が頷くと彼女が自然にお酒を作りだす。
営業時間以外、普通のキャバクラとなにも変わらないようだ。
俺は不思議と彼女のことが気に入り、『場内指名』をし、ドリンクを飲むよう勧めた。

話をしてみると彼女は本当に大学生だった。
学校へ行く前のスキマ時間でアルバイトしているという。
「他にどんな子がいるの?」と聞くと彼女のように学生と主婦が多いとのこと。
グラスを片手に顔を赤らめる彼女をみると夜キャバと違ってキャバクラ慣れしてない子と
遊べそうだと思った。

 

夜のキャバクラに比べて低価格

支払い時に焦ったが

キャバクラで過ごす1時間はあっという間だ。
俺はすっかり会計のことを忘れていた。
キャバクラに来る予定なんてなかったから、財布の中には諭吉1枚と英世が数枚。
「足りるか?」と内心焦ると支払いは諭吉1枚で間に合った。

どうやら、夜キャバよりも安い価格設定のようだ。
この時間に空いているのに財布に優しいなんてここはパラダイスだろうか?
俺は店を出た後、コンビニ寄るのも忘れて浮かれ足で家路についた。

結局、俺にとって朝キャバは本当のオアシスになった。
お店はいつでも空いているから、女の子とゆっくり会話を楽しめる。

しかも、料金が安いため女の子に見栄を張ってドリンクを出しても、財布に優しい。
夜勤なんていいことないって思っていたが、今では夜勤で良かったとまで考えている。
早く、またお店に行きたい。